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Theatre des Annales vol.2「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行──およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならないという言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語」

Category : 演劇

      従軍中のウィトゲンシュタインが・・・

3/29(金)19:30~こまばアゴラ劇場にて観劇。

テアトル・ド・アナールというユニットの第二回公演。

Theatre des Annales vol.2
『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインが
ブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行
──およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/
しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならないという言葉により
何を殺し何を生きようと祈ったのか?
という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語』

タイトル、長っ!ギネス級でないかい?



<あらすじ>**************************************************
第一次世界大戦のオーストリア×ロシアの東部戦線。

オーストリア軍の兵舎で
イギリス留学時の親友ビンセント(山崎彬、二役)への
手紙を綴るルートヴィヒ(西村壮悟)。
しかし同じ師団には、粗暴で何を考えているのか
分からない連中ばかりで精神的に参っていた。
とりわけ外見はビンセントに瓜二つだが素行が悪いミヒャエル(山崎彬)は、
ルートヴィヒを同性愛者とみなして蔑んでいた。

賭けカードゲームでカミル(井上裕朗)に勝ったミヒャエルは
その戦利金を手に女性の元へ。

入れ替わりに師団の隊長、スタイナー軍曹(榊原毅)が
補給部から持ち出してきた食糧を手土産に命令書を持参して来る。

戦況を伝え、今夜の襲撃を予測し、皆が準備にかかる。

ルートヴィヒは兵舎に残ったベルナルド(伊勢谷能宣)とともに
テーブルの上で食糧などをカルパチア山脈、ウルム川、自軍、敵軍に見立て
戦況を把握しようとしていた。

そこでルートヴィヒは言葉によってほぼ際限なく世界を
表せることに気づく。

そしてロシア軍の迫る中、危険な哨戒塔任務を決めることとなるが…
*************************************************************

男5人の芝居で熱く濃く生っぽいけれど、
嫌味な感じがそんなにしない。

戦争が舞台で、特に暗闇の中、音で塹壕での戦闘を
表したのは感覚に鋭敏に感じた。

そのちょっと前に出演者の山崎彬さんの所属する
悪い芝居の「キャッチャーインザ闇」という作品を観て
暗闇に関するのが続くなーと思い、
どちらも暗闇を上手く利用されているなと。

三条会の榊原毅さんは声量があり、
軍人然とした雰囲気が合っているのに
ことごとく、会話のズレなどで
作中一番のコメディリリーフで魅力的だった。

アフタートークではエチュードに入ったときと
普段の気さくな様子のギャップが素敵だった。

カミル役の井上裕朗さんは、棘のある役柄を本当に熱演。
あの気持ちの入りようが凄かった。
ある意味で戦争や現実の残酷さを体現していたと思う。

ベルナルド役の伊勢谷能宣さんは純朴。
ただ周りの人間とちょっと雰囲気が違い、
表面上は流されがちに見られても、
亡くなった戦友を忘れないという気持ちに
芯が通っているようにも感じられた。

ルートヴィヒ役の西村壮悟さんは、
落ち着いた感じで戦場に似つかわしくない雰囲気だが、
ふとした言葉から哲学の真理を見つけた瞬間の
その世界に入り込む様は、
さながら世紀の発見をした科学者のよう。
ラストの場面は、ある意味自分の真理を掴んで
神々しささえ感じた。

ミヒャエル、ビンセント役の山崎彬さんは
今回はカメレオン的変化だった。
ミヒャエルは本当に嫌味な感じが伝わったので、
ヒール(悪役)的要素が十分だった。
それに対し真逆のビンセントは、
ルートヴィヒの悩みを聞き、助言を与えつつ
友情以上のものを感じさせる芝居が不思議な魅力。

今でこそ「BL」が知られてきているが、
男の愛情というのも不思議な感覚がある。
それこそ「戦場のメリークリスマス」のような。

戦場というクリティカルな場所、環境だと
日常では見過ごされるような些細なことに
気付きやすいのでは、と改めて感じた。

ルートヴィヒが自身の哲学を一つ
研ぎ澄ましたのは、
誰もが生について貪欲になる場=戦場で、
だからこそ哲学が生き方に繋がる
身近なものとしても捉えられたのではないだろうか。

そんな、毎日。

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テーマ: 演劇・劇団
ジャンル: 学問・文化・芸術

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